Mt.Gox、民事再生開始決定 ! 仮想通貨市場に安心感広がる
22日、破産手続き中の仮想通貨取引所マウントゴックスが、民事再生決定がなされ民事再生手続が決定し、開始されたと発表しました。
これにより、これまで進められていた破産手続きでは、破綻時のレートでビットコインを現金化して債権者に分配することになっていたが、民事再生手続きであればビットコインをそのまま分配することが可能となります。

発表を受け、相場の反応は?
この発表を受けて、仮想通貨市場では、ビットコインの売り圧が解消されたのではないかという見解もあります。
というのも、破産手続きでは、破綻当時(2014年4月)に20万ビットコインを保有していました。
その20万ビットコインが現金化されることはなくなったのです。過去にこの件の破産管理人である小林信明氏が、4億ドル相当のビットコインとビットコインキャッシュを売却していたことがあり、それがビットコインの下落トレンドを作っていたのではないかと懸念されていたことがあります。
この発表は、彼がこれ以上売却することがなくなったことにも繋がります。
しかし、そもそもこれができたのならば、小林氏は4億ドル相当も売却する必要がなかったのではと思います。
また、この民事再生手続き通りにビットコインが債権者に分配されることになった場合、債権者に分配された大量のビットコインが売却されるの可能性が大いにあると思います。
金融庁が仮想通貨交換業の登録業者6社への業務改善命令を発表
一方で、この発表同日に、金融庁が仮想通貨交換業の登録業者6社への業務改善命令を発表したのです。
その6社とは、テックビューロ、ビットポイントジャパン、BTCボックス、ビットバンク、ビットフライヤー、QUOINEです。

なぜこのタイミングで金融庁から業務改善命令が出たのか?
すべての業者で顧客資産の分別管理や、マネーロンダリング対策(AML)、本人確認(KYC)が不十分であったり、改善しなければならない問題が見つかりました。
金融庁によると、その中で実際に反社会勢力によるものとみられる取引があったことも見つかっています。
しかし、業務改善命令を受けても取引所が全ても完全に改善できるとは思えないです。
現状、ネット上で取引所の口座は開設できてしまいます。
仮に本人確認をしっかりと行なっているにせよ、その本人が反社会勢力の人間に利用されている場合もあるでしょう。
匿名通貨やハッカーによって様々な方法で仮想通貨はうまく利用される続けると思ってます。
業務改善命令が与える相場への影響は?
この金融庁の発表は、仮想通貨市場には大きく影響していると思います。
日本の市場は世界的に見ても大きく、そこの取引所で問題があると確実に相場に影響は出てしまいます。
仮想通貨の下降トレンドはこのまま続くのか?
マウントゴックスの民事再生手続き決定の発表は好材料でしたが、金融庁の発表がこの下落トレンドを後押ししてしまったのではないでしょうか。
しかし、ビットコインの価格は2017年1月に比べるとまだまだ高いです。去年からの暴騰による価格から現在の価格がかなり低いように感じる方もいると思いますが。
いずれにしても、今回の二つの発表は仮想通貨市場にとっては良い内容ではないでしょうか。
マウントゴックス関係によるビットコインの売り圧の解消、処分を受けた取引所は業界の信用回復のためにより厳正な体制へと改善されるでしょう。
まだ仮想通貨業界が社会的に盛り上がってから1年足らずです。
少しづつですが、取り巻く環境は改善していますので、さらなる成長に期待しましょう。